こんにちは
久しぶりに晴れて気持ちの良い陽気ですね。
我家の2ニャンコは元気でベランダを走り回っているようです。
さて、表題についてお話をします。
昨今、不動産バブルと言われているせいか「不動産を高く早く売却する」というワードが不動産業者でも一般の方でもインターネットやテレビを通じて聞き飽きるくらいに飛び交っていますね。
それでは不動産を高く売却するとは、何を比較して高く、又は適正なのか?
そもそも高い価格や適正価格とは、何なのか?
私はテレビやネットで、都合の良い事を2枚舌で能書きを言う不動産コンサルタントや評論家ではなく、不動産取引をする不動産会社なのでリアルな事を言いますので少々クセが強いかもしれませんのでご了承下さい。
不動産を売却する時に、よく聞く「相場」という言葉を間違った認識で使う方が非常に多くいることを感じます。
相場とは、市場で取引されているその時々の不動産や為替・株式・債券等の価格の事です。
不動産に関しては、同じ物は1つとして無いので一定基準を満たした物件の価格が相場価格の情報として流れます。
例えば、令和6年11月時点のさいたま市桜区○○の前面道路が南側にあり幅員が6mの40坪の整形地の土地は坪単価○○万円です。
上記では条件を満たせば、その地域の一般の住宅を建築するような坪単価は〇〇万円ということになります。
これが整形地ではなく三角や旗竿地のような不整形地であれば〇〇万円ではなくなり3~4割を差し引いた坪単価になります。
しかし、不動産の「相場」を語る人によっては不整形地でも〇〇万円、しかも数年~数十年前の「相場」が頭から離れずに引き続けてるような事が珍しくありません。
「この辺の不動産の相場価格は〇〇万円」が頭から離れない人が多くいるという事です。
不動産の「相場」は、不動産の内容や状況によって大きく変わりますし、日々の取引によって数か月で大きくかわりますし、地域や物件の種別によって需要が変わってきますので「相場」については日々変動していると思ったほうが良いでしょう。
従って、不動産を高く売却することは、いつの時点での相場と比較にして「高く売却」できるか否かが決まってきます。
早く売却する事については、前記した直近の相場よりも安く価格を設定すれば早く売却できるかもしれませんが、市街化調整区域の不動産や権利調整をしなけえばならない不動産は売却できるまで時間が掛かります。
市街化調整区域の不動産のように制限が厳しい物件は、購入できる人や建築できる人が制限されているので、更に価格を低く設定しなければ、その時の需要と供給を鑑みても時間が掛かる場合があります。
現在は、不動産バブルで価格が高止まりしている、もしくは戻り始めている状況にあります。
極一部の人にとっては不動産を購入・所有することについてメリットは生じる可能性がありますが、これからは大多数の人が数年前までのように希望している価格で売却できるか分からない状況になります。
平成のバブル崩壊の発端になったのは、不動産融資への総量規制をきっかけに不動産市場の動きが鈍化したことをテレビ局が「土地神話崩れる」というテーマの番組を放映した事です。
それまでは、「土地は上がるもの」「とにかく不動産を購入して所有すれば損はしない」といった風潮に踊らされて、各地の原野やリゾート予定地・駅ができる予定地周辺の土地を借金してでも購入していた一般の消費者たちが、その番組を見たの瞬間に不動産購入熱が一気に冷めてしまって不動産価格が大暴落というシナリオに陥った不動産が、今でも眠り続けているのが現実は余り知られていません。
不動産の適正価格は、不動産の所有者が売却しようとして販売活動をして諸条件が纏まって契約・決済引渡しが行われた価格が適正であって、需要もあるかないか分からない不動産を高く早く売却することは過剰なストレスを感じることになります。
その不動産を所有し続けるのが負担なのであれば売買価格は二の次に手放すことを優先に考えて売却した方がストレスなくスッキリすることは明らかです。
不動産の「相場」は売りたい価格であったり過去の取引事例ではなく、その不動産に買い手が付いた時点での価格が「相場」価格という事をお忘れなく。
私が携わる不動産の売却はとにかく時間が掛かります。売却活動をするまでに数年掛けて権利関係の調整をしなければならないことも珍しくありませんし、隣接地の地権者に売却の同意を得たり道路拡幅の為に数十人の地権者の同意を得なければ開発行為の許可が得られなければ、各地権者から同意を得るまで数か月~数年掛かる事もあります。
簡単に早く高く売却したい方は、弊社以外の不動産会社にご相談された方が良いかもしれませんね。結果は、どうなるかは保障はできないことはご了承下さい。
それでは、おしまいです。