今回は「不動産を売却したら敷地からゴミが出てきた!そんな事ってあるの?」のお話です。
不動産の取引をする時に建物解体・更地での条件で引渡しをする時があります。
売主からしてみると多額の解体費も捻出するので、引渡し後に何らかの責任を負う事はないだろうと思いますよね。
買主は更地にした土地に建物を建築する事を目的に購入しているので、更地での引渡しで満足すると思います。
しかし、不動産を更地にしても問題が起きる可能性は残っています。
それは地中埋設物です。
不動産業者は「ガラ」なんて言います。
更地にした土地を掘ってみたら、ゴミやコンクリート片・鉄グズが出てくるなんて想像しないでしょうが、意外と「ガラ」が出てくる事は珍しくありません。
「ガラ」が出ると、そんなに問題なの?と思われる方もいますが、不動産業者が解体工事後に解体業者さんから
「●●の物件からガラが出ました」
という連絡があると
マジで・・・?という言葉しか出ない事が殆どです。
そうなんです、地中から出てきた「ガラ」を撤去するには、想像以上に費用が掛かります。
その撤去費用を負担するのは、通常であれば売主の負担となります。
えッ?売却して引渡しを済ませたのに?と思う方もいると思いますが、売買契約時に条件で引渡し後の3〜6ヶ月で地中埋設物が出た場合には売主の責任と負担で撤去する
と記載されているはずです。
こうなると売主が費用負担をしなければなりません。
しかし、売買契約前に売主と買主で話し合いをして、費用が掛かるような事に関しては免責にする特約をすれば売主が費用負担を免れますが、そうでない場合には前述した通りになります。
なぜ、地中埋設物が?
不動産業者は、通常であれば売主に売買契約前に地中埋設物の責任負担について説明しますが、売主の多くは
「大丈夫ですよ。ウチの土地にゴミが埋めてあるなんてないから」
と言われます。
しかし、地中埋設物が発見されることはあります。
理由は?
これは難しいですね。
地中から出てくるガラは様々です。
引渡し後の畑からコンクリート片が出てきたり、戸建を解体したらアスファルトの塊がゴロゴロと敷地一杯に埋めてあったなんて事もあります。
ガラが埋まってることについては、偶然ということは少なく、意図的に埋めていることの方が多いでしょう。
よく聞く話が、ふた昔くらい前に工事業者が捨て場に行く時間を省くために、現場近くの農家の方にお金を払ってガラを埋めさせてもらってたことがあったそうです。
そして、その当時にガラを埋めることを了承した所有者が亡くなって相続が発生して、相続人がガラが埋まってる事を知らずに売却したら、ガラが出てきて驚くというパターンがあります。
このように所有者の知らない時期にガラが埋められてる事が多くありますので、不動産業者としては引渡し後にガラは出てくるかもしれないと思いながら取引しています。
こちらのブログを読んで不動産売却を検討している方は、不動産を引渡した後にガラが出てきても驚かないようにして下さいね。