今回は「【任意売却】リースバックで売却後に自宅を買い戻す?」のお話です。
最近ではインターネットやCM等で情報が流れているので不動産を売却後に住み続けらる「リースバック」も一般的になってきましたね。
リースバックを成約させるためには、様々な条件をクリアしなければなりませんが簡単に誰にでも利用できるスキームのように感じさせる表現をしているサイトが多く感じられますね。
任意売却を専門としている不動産会社のサイトによっては
「自宅を売却してから住み続けられて買い戻す事も可能です」と謳っているようですが、残念ながら任意売却で自宅を売却してリースバックしてしまったら実質的に「買い戻す事」は不可能だと思ってください。
厳密に申し上げますと、元の所有者が買い戻す事は限りなく不可能だという事です。
買い戻す事が難しい事のひとつに、任意売却をする事は個人信用情報に滞納・延滞履歴が載ってしまうということです。いわゆる、ブラックリストに載ってしまう事です。
この履歴が消えるには10年以上(少額なら7年とも言われています)もの期間を要しますので、金融機関は融資審査で個人信用情報に滞納・延滞履歴が載っていたら融資はしません。
仮に、40歳の時に「任意売却=セール&リースバック」を利用したら50歳を過ぎなければ住宅ローンを組むことができません。50歳過ぎて家を買い戻す事は現実的ではないですよね。
現金で買い戻す事ができれば話は別ですが、住宅ローンを組んで購入した自宅を売却した後に現金で買い戻す事はどうでしょうか。
二つ目に、子供が成人したら「子供名義で買い戻す?」なんて事を提案している不動産会社もいるようですが、どう思います?
20歳になった子供に親が手放した不動産を借金(住宅ローン)させて買い戻すなんて事業で使用している不動産で子供が2代目として継続するのであれば考えられますが居住を目的とした自宅を子供に借金させるのは・・・、私だったら個人的にも業者としても考えられません。
三つ目に、一般的にリースバックで売却した不動産を買い戻そうとする時は、売却した金額よりも高い金額で買い戻す契約になる事が多くあります。
買い戻そうとするときは、売却した時よりも築年数が経過していて管理状態が行き届いていない場合が殆どです。
そのような物件を売却した時よりも高い金額で買い戻す事にメリットがあるのでしょうか?
引越代が掛からないから?
住み慣れたという気持ち的な事で・・・。住めば都という言葉があるじゃないですか。
任意売却でリースバックについては「上手い話には裏がる」と言いますが、正にこの事ですね。
決してリースバックというスキームを否定しているわけではなく、現実的ではない事を簡単に誰でもできると勘違いさせる事には疑問を感じます。
本気で「リースバックにはメリットばかりである」と思っている不動産会社の方もいるようですが、所有者の状況を更に悪化させる場合がある事を認識して提案するべきです。
経済的に困窮している状況の不動産所有者が救われるには経済的メリットがなければリースバックを利用する価値はありません。
「住み続けたい」という気持ち的なことだけでリースバックを利用する際は注意しましょう。
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