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裁判所から競売開始決定通知。取下げできるの?

住宅ローンを滞納して不動産が差押えられると裁判所から「競売開始決定通知」が自宅に届きます。

このような状況になった時の対応はどのようにすれば良いのでしょうか?

又、「競売開始決定通知」が届いてから、いつまで住んでいられるのか?

このような疑問や不安を抱えて競売で落札される事を待っていると精神的に不安定になります。

近い将来を知っておくことで生活を立て直しをするべき行動は何かを知る事ができます。


不動産を差押えられて裁判所から競売開始決定通知が届いた。取下げできるのか?

任意売却のご相談のタイミングで多くあるのが

「自宅が差押えられて裁判所から競売開始決定通知が届いたけど、どうしたら良いの?」

このタイミングで行動し始める方は大変多くいると思います。

不動産を競売を申し立てられた場合、取下げする方法が3つあります。

請求された債権額を一括返済

先ずは、債権者が請求している債権額を一括返済する事です。

債権額を一括返済?

例えば、住宅ローンを滞納してしまい借入先の金融機関から競売を申し立てられた場合は

住宅ローンの残債額全額と遅延損害金を請求されますので全額を返済する事によって差押えは解除されて競売が取下げられます。

残債額が数千万円であっても数百万円でも同様です。又、消費者金融で借り入れして滞納した時に差押・競売申し立てでも同様です。

債権者は、不動産を差押えて競売を申し立てした時点では債権額の全てを回収する事が目的です。

しかし、月々の返済が困難な状態での一括返済での競売取下げは方法としては非現実的ですね。

個人再生の住宅ローン特則

2つ目の方法は個人再生の住宅ローン特則です。

個人再生の場合、競売を取下げというよりは停止するという事が適しています。

こちらの方法は裁判所・債権者の同意を得て住宅ローンを滞納する前の状況に戻す事です。

こちらの手続きは法律事務所に相談して弁護士を代理人として行って下さい。

又、個人再生の住宅ローン特則を利用できる条件がありますので注意して下さい。

条件は、

・不動産に設定されている抵当権が住宅を購入・リフォームする借入金である事

・所有者兼債務者が居住するための不動産である事

・住宅ローン以外の抵当権が設定されていない事。例えば、事業の運転資金の抵当権が設定されていると認められません。

・保証会社から銀行への代位弁済から6ヵ月以内である事

一番大切な事は、住宅ローンの返済が継続的にできるかどうかを裁判所・債権者が認められるかです。

無職だったり住宅ローンの返済額・返済期間に見合わない収入や年齢の場合は利用するか十分に考えて下さい。

任意売却で取下げる

最後は、任意売却を利用して住宅を売却する事です。

通常、住宅ローンの残債額を一括返済しなければ抵当権を抹消する事ができませんし差押え解除・競売の取下げをする事はできません。

しかし、債権者(金融機関)に「住宅ローンを一括返済できないから任意売却で少しでも多く返済したい」と申し出る事によって

債権額全額を一括返済をしなくても抵当権抹消・差押え解除・競売取下げを債権者が応諾する金額を返済する事によって競売を取下げする事ができます。

任意売却は、競売よりも高く売却できて住宅ローンの残債務を減らして不動産売却後の生活を立て直す方法を見極める事が出来ます。

任意売却をするタイミングは競売を申し立てられた後でなくても、

住宅ローンの返済が難しくなると感じられた時は事前に銀行に伝えて諸手続きを終える4~6ヵ月後に行う事ができます。

いつまで競売の取下げはできるの?

競売はいつまでに取り下げられる事が出来るかは、競売の開札期日の前日までに金融機関からの請求額を返済すれば取下げする事ができます。

任意売却時、金融機関によっては期間入札の前日までに残金決済・引渡しをするように指示される事があります。

サイトによっては、競売開始決定されてから6ヵ月以内に取下げをしなければならないと書かれているようですが、

各裁判所によって期間入札・開札期日までの期間は違いますので、任意売却をする時は裁判所が作成・郵送してくる書面を確認しなければなりません。

金融機関から差押・競売取下げられそうになったら「競売を取下げる」事よりも競売を申し立てられないように事前に対策をする事をお勧めします。

まとめ

住宅ローンや事業資金の融資の返済を滞納すると債権者である金融機関は不動産を差押・競売を申し立てます。

この競売申立ては裁判所主導で不動産が処分され差押られた不動産が換金化されて債権者に売却価格から配分されて債権回収されます。

この競売は裁判所・債権者に頼み込んでも手続きはストップされることなく事務的に進められます。

競売を取下げる方法は上記の方法となりますが、各方法を利用するにしても時間的制限があるため、早めに行動を起こして取下げなければなりません。

金融機関からの督促・催告の通知が届いたり、住宅ローンの返済自体が厳しいと感じたら早めに専門家に相談をしましょう。

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