任意売却
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事業再生・事業承継コンサルタント
リースバックの家賃が払えない。退去しなくてはならない?
都内在住 O様からのご相談です
CASE STUDY ご相談内容
O様は都内の分譲マンションを所有していました。
住宅ローンの返済が厳しくなったO様は所有している不動産を売却しようと思い、近所のFC系の不動産会社に売却相談をしました。
O様としては、高く売却できるように相談しようと思っていたら驚きの提案をその不動産会社がしてきました。
その不動産会社が提案してきたのは売却後も住み続けられる「リースバック」を提案してきました。
O様は「リースバック」というスキームを始めて知り、最初は驚きを疑いの気持ちで一杯でしたが、不動産会社が提案する内容はO様にとってメリットしか感じられずに「リースバック」を選択する事に決めました。
自宅の売買契約を不動産会社が買主として締結して、同時に賃貸借契約を締結して新しい生活が始まりました。
しかし、売買契約したから半年してからリースバックの家賃の支払いが厳しくなってしまいました。数ヵ月間の家賃を滞納して届いた書面に、O様は驚きました。家賃滞納による退去の書面が買主であった不動産会社から届いたのです。
ご相談内容
O様は、家賃が払えなくなっても住み続けたいと思い法律事務所に相談しましたが断られ続けて、途方に暮れていた時に弊社のホームページをご覧になってご相談頂きました。
弊社は、O様のマンションの売買契約の内容や家賃をヒアリングして確認した内容は下記の内容でした。
〇マンションの売却価格 2,000万円(ファミリータイプ)
〇家賃 月々210,000円
〇設備の不具合・維持費は借主負担
〇家賃滞納が3回になった時点で退去
上記の内容を見ても利回りが10%を超えていて良い投資物件だなと思うくらいかもしれませんが、売却価格がとんでもなく低い価格で設定されていたのです。
弊社で成約事例や販売中に物件の相場を調べると6,000万~7,000万円位では売却できるような物件でした。
O様は、市場価格に3分の1以下で売却価格を設定され払い続けられるか分からないような家賃を設定して契約締結されてしまったのでした。
住宅ローンの返済が厳しかったとはいえ残債額2,000万円弱になっていたので住宅ローンが完済できて住み続けれられるのであれば有難いという気持ちを逆手にとって、不動産会社は不当とも言える低い価格で物件を手に入れる事ができたという事です。
通常の売却をすれば数千万円の現金が手元に残ったのに「住み続けたい」という気持ちが相場価格や支払い可能な家賃までも調べたりする事もできない判断能力になってしまったという事でした。
結果
弊社が売買契約書・賃貸借契約書の内容を確認しても抜け目のない契約内容になっていました。念の為、提携法律事務所に確認して頂きましたが契約価格を覆す事は出来ない内容であって退去の日時の交渉ぐらいしかできないとの判断でした。
このように「住み続けたい」という「こだわり」が誤った判断に終わってしまった残念なケースです。
不動産を所有する事は、想像以上に経済的にも精神的にも負担が掛かり大変になる事があります。しかし、不動産を所有する事にステータスを感じ手放す事や退去する事に拒否反応を起こす方もいますが、
「不動産を手放さなければならない」と思った時は冷静になって考えてみて下さい。
賃貸で暮らしていた時が不幸だったか
不動産を所有していない時が不便だったか
そんな事はないですよね。
私のお客様で住宅ローン返済・税金滞納で苦しんで仕方なく任意売却をした方が、売却後に精神的負担から解き放たれて仕事・家族関係等が上手くいっている方もいます。
売却後、数年ぶりにお会いした時に、そのようなお話を聞くと嬉しく思います。
一番悪いのは善人装って、実は・・・。みたいな不動産会社が多くある事なんですけど。
リースバックをする時は冷静に考えて判断して下さい。